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ふたつのAI 〜「デジタルAI」と「アナログAI」の素敵な関係〜(第8回)

竹林一 コラム

こんにちは、し〜さんです!
「AIの進化で、人間の仕事が奪われるんじゃないか」 ChatGPTをはじめとする生成AIの進化スピードを見ていると、そんな不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

でも、本当に人間は居場所を奪われてしまうのでしょうか?

私の答えは「まったく逆」です。 いま話題の生成AIに代表される人工知能――いわば論理とデータを操る「デジタルAI」に対して、実は私たち人間の中には、機械には決して真似できない、もうひとつの強力なAIが備わっています。

それが、人間の直観や五感、人との触れ合いから生まれるやさしさや温もり――「アナログAI(Analog Intelligence)」です。

今回は、最先端の「デジタルAI」と、人間ならではの「アナログAI」。このふたつの特徴を比べながら、「起承転結」の役割に合わせて上手にタッグを組ませ、仕事をもっと面白く、軽やかに進化させるヒントをお届けします!

あなたはどちらを信じる?「ふたつのAI」

今、世の中では人工知能(AI)の話題で持ちきりです。 質問を投げかければ一瞬で文章を作り、膨大なデータから的確な答えを整理してくれる生成AIは、確かに驚くべき進化を遂げた「デジタルAI」です。

しかし、画面の中のデータや仕様書をこねくり回すだけでは、決して新しい価値は生まれません。 そこで重要になるのが、もうひとつのAI、生身の人間だけが持つ「アナログAI(Analog Intelligence)」です。

現場に漂う独特の空気感、相手がふと漏らした小さな溜息、理屈を超えて「これ、絶対におもろい!」と胸が躍る直観、そして相手の困りごとに寄り添う温かなやさしさ。 これらはすべて、人間だけが持つアナログAIの力です。

「デジタルAI」と「アナログAI」。 このふたつは対立するものではなく、お互いの強みを活かして掛け合わせることで、爆発的な力を発揮する最高の相棒なのです。

起承転結で変わる「2つのAI」の黄金比率

では、このふたつのAIを仕事のプロセスでどう使い分ければいいのでしょうか。 新しい価値を生み出して届ける「起・承・転・結」の4つの段階で、その活かし方と比率は鮮やかに変化します。

【起:ゼロから1を仕掛けるとき】アナログ80% × デジタル20%
〜「現場の空気」を感じ取り、AIで時間を創る〜 ゼロから1の新しい価値を構想する「起」のエネルギー源は、ネットの海には決して落ちていない「生きた一次情報」です。 現場へ足を運び、いろんな人の「まだ頭の中にあって言葉になっていない思い」を対話を通じて丁寧に言語化していく。そんな「アナログAI」を8割フル稼働させて、新しい価値の種を掴み取ります。 生成AIをはじめとするデジタルAIの出番は2割。形式的な資料作成はもちろん、一番邪魔くさい出張精算や社内手続きをAIにサクッと任せ、現場へ飛び出す「時間」を生み出すために使います。

【承:世界観を広げ、仲間を巻き込むとき】アナログ60% × デジタル40%
〜人の心を繋ぎ、AIを壁打ち相手にする〜 生まれたアイデアを社会と繋ぎ、構造をデザインして仲間を巻き込んでいく「承」。 誰と組むかを見極め、共感のストーリーを紡ぎ出す「アナログAI」が6割です。 残りの4割でデジタルAIを活用します。構想をAIにぶつけ、「このビジネスモデルの弱点はどこ?」「裏付けとなるデータを出して」と壁打ちを繰り返すことで、戦略の説得力を一気に高めます。

【転:計画に落とし込み、リスクを最小化するとき】アナログ40% × デジタル60%
〜AIで爆速具現化し、人間が決断して舵を取る〜 構想を具体的な事業や仕組みへと落とし込む「転」。 ここではデジタルAIが6割と主役級の働きをします。収益計算、特許調査、プログラミングなど、人間がやると膨大な時間がかかる緻密な作業をAIで爆速化します。 一方で残りの4割、「本当にこれでお客さんは喜ぶのか?」と問い続け、リスクを背負って決断を下す舵取りは、人間にしかできないアナログAIの領域です。

【結:きっちり運用し、やりきるとき】アナログ20% × デジタル80%
〜AIで完璧に仕上げ、最後は笑顔で信頼を届ける〜 最後まできっちり運用を回し、成果を届ける「結」。 ミスの許されない品質管理や安定したオペレーションは、8割をデジタルAIに任せて完璧な精度を担保します。 しかし、最後の2割が何より重要です。「私が責任を持って納品します」とニッコリ笑ってお客さんと信頼関係を結ぶこと。この最後のひと押しだけは、どれほど技術が進んでも生身の人間にしかできません。

人間らしさを解き放つために、AIを使う

こうして眺めてみると、とても面白いことに気づきます。 デジタルAIが得意なのは、すでにある情報の整理や論理的な作業です。 だからこそ、面倒な作業をAIに任せれば任せるほど、私たちは「人間本来の仕事」に集中できるようになります。

現場に行って人の声を聞き、まだ見ぬ思いを言葉にすること。 誰かの痛みに寄り添い、やさしさを届けること。 「おもろい!」と直観を信じて新しい一歩を踏み出すこと。

デジタルAIが進化する今だからこそ、私たち一人ひとりのアナログな感性や情熱が、最大の武器になっていきます。

おわりに

あなたの日常や仕事でも、ぜひ「ふたつのAI」を意識してみてください。

出張精算や書類づくりは、デジタルAIに軽やかに手伝ってもらいましょう。 そして空いた時間とエネルギーで、あなたの中にある「アナログAI」を思い切り解き放ってみてください。

直観を信じ、人の温もりに触れ、ニッコリ笑って目の前の相手に届ける。 ふたつのAIを味方につけて、もっとワクワクする未来を一緒につくっていきましょう!

※本内容の引用・転載を禁止します。

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